保健の統計・サービス・計画
健康の定義 |
完全な肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病や病弱の存在しないことではない(WHO) |
統計データ
人口推移
高齢化率 |
7%超過:高齢化社会 14%超過:高齢社会 21%超過:超高齢社会 |
1997年にから少子社会(高齢者>子ども)になっている。 子どもも生産年齢人口も減少し続けている |
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出生率 |
出生数は減少しているが、合計特殊出生率は2005年から微増中。 |
乳児死亡率 |
高齢化に伴い、死亡率は上昇しているものの乳児死亡率は減少傾向。 諸外国と比較してもかなり低い。 |
子供の死因 |
乳児は、先天性の奇形や染色体異常による死因が一番大きい割合を占める。 |
年齢が上がるにつれ、不慮の事故が急増する。 |
|
小学校高学年から、自殺が急増する。 |
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不慮の事故の内訳 |
幼児の死因は不慮の事故がたえず1位。 |
不慮の事故は、0歳は窒息、それ以降は交通事故で、次いで水の事故。 |
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低体重出生児の推移 |
低体重出生児は、2005年ごろから横ばい。 |
女子のほうが低体重の傾向有。 |
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中絶の状況 |
中絶の件数は減少傾向にある。 |
母子保健サービス
乳幼児発育曲線 |
パーセンタイルでの表示。 10~90が正常範囲。10未満・90超は経過観察、3未満・97超は問題ありとされる。 |
便色カード |
胆道閉鎖症のチェックのため |
健康診査 |
新生児マス・スクリーニング・・・新生児の先天性代謝異常の早期発見・治療を行うための事業。 |
乳幼児健康診査・・・母子保健法による法定健診(1歳6か月、3歳の2回)。 実施主体は市町村。 |
保育所における保健計画
保健計画 |
施設長の責任で作成。 情報収集 → 目標設定 → 内容設定 → 関係機関調整 → 計画決定の順で行う。 |
保育所におけるアレルギー・感染症・疾病・事故の予防と発生時の対応
日頃のおもちゃ、ドアノブ、トイレの消毒は、消毒用エタノールまたは逆性石鹸(細菌のみ有効)を使う |
衣類・口に入れるもの・嘔吐時の消毒は塩素系の次亜塩素酸ナトリウムを使う(細菌・ウイルス両方に有効)。 |
嘔吐物の処理は、感染拡大を防ぐため慎重に扱い、使用したエプロン・マスク・手袋は密閉の上、廃棄する。 |
発生時は必要に応じて、嘱託医と対応検討、場合により市町村・保健所へ連絡を行う。 |
アナフィラキシーショックは、救急搬送が原則。場合によりエピペンを利用してよい。 |
発熱がある場合、涼しくして薄着にし、水分を取らせる。悪寒を感じるときは一時的に厚着にしてよい。 |
熱性けいれん(ひきつけ)を起こした場合は、着衣をゆるめ楽にさせる。5分以内であれば大抵問題ない。 |
嘔吐の場合は、1時間は経口摂取を避け、水分から徐々に与える。 |
下痢の場合は、食事に注意。固形物は慎重にして、水分から徐々に与える。おむつかぶれに注意。 |
咳・鼻水がある場合は、加湿し、水分をとらせる。 |
発疹・かゆみがある場合は、かゆみどめを塗布するか、患部を冷やすとよい。 |
きずができた場合、止血を確認してから汚れを洗い流す。 |
環境は、適切な温湿度にして、定期的な換気を行いつつ、風が当たらないようにする。睡眠中の様子にも注意する。 |
医師から、集団生活で配慮が必要になった時点で記載・提出された生活管理指導表を、保育士は参考とする。 |
食と食育
食事バランスガイド・分類
1日2200kcalとした場合の食事割合 |
|
主食:米・小麦などの糖質 |
|
副菜:野菜・海藻・きのこなどのミネラル・ビタミン |
|
主菜:肉・魚・大豆などのたんぱく質 |
|
妊婦への付加は妊娠中期から。 |
6つの基礎食品群
1群 |
2群 |
3群 |
4群 |
5群 |
6群 |
カルシウム |
カロテン |
ビタミン |
炭水化物 |
脂質 |
|
肉・魚・卵 大豆 |
牛乳 骨(魚) |
緑黄色野菜 |
その他野菜 果物 |
米・小麦 いも |
油 バター |
体をつくる(筋肉・骨等) |
体を整える(ビタミン・ミネラル) |
体を動かす(エネルギー) |
食の課題
朝食の欠食率 |
波があるが、幼児は5%前後、学童期は8%前後。思春期に14%。 20代がピーク、その後は低下。 |
※H27版 国民健康・栄養調査 |
野菜摂取 |
毎日2回以上が5割前後、1回以上になると8割弱。 |
※H27乳幼児栄養調査 |
果物摂取 |
毎日1回以上は、年齢があがるにつれ減少(5割弱から3割へ) |
※H27乳幼児栄養調査 |
甘味飲料摂取 |
毎日1回以上は3割前後。年齢で大きなばらつきはなさそう。 |
※H27乳幼児栄養調査 |
共食の傾向 |
朝食の孤食が増加傾向(3割が一人で食事) |
食の悩み
乳児期 |
離乳食を作ること、作ったものを食べてくれないことが負担になっている |
幼児期 |
全般:偏食 幼児前期:遊び食べ 幼児後期:時間がかかる |
食育
食育の基本 |
養護と教育を一体として総合的に展開する(「 保育士等が子どもを一人の人間として尊重し、その命を守り、情緒の安定を図りつつ、乳幼児期にふさわしい経験が積み重ねられていくよう丁寧に援助すること 」) |
食育の実践 |
保育課程の指導計画に取り入れる。 |
楽しく食べる子どもに~発育・発達過程に応じて育てたい“食べる力“
時期 |
自分の食 |
相手との食 |
自分の食文化 |
社会の食文化 |
乳児 |
安心できる |
心地よく飲む |
食材に興味を持つ |
|
幼児 |
空腹のリズムがわかる |
一緒に楽しく食べる |
食生活に関心を持つ |
食べ物について話す |
学童 |
適量・バランスがわかる |
一緒に準備・つくる |
食生活を評価する |
食材のでき方がわかる |
思春期 |
体にあうものを選ぶ |
食事マナーをおぼえる |
食生活の文化を知る |
食べ物の流通がわかる |
楽しく食べる子どもに~保育所における食育に関する指針
時期 |
概要 |
~6か月 |
①心地よい環境 ②食べ物とふれあう |
6か月~ |
①おなかがすく ②自分から食べ物を食べられるようになる |
2歳~ |
①色々な料理を味わう ②基本の習慣・態度に関心をもつ。 ③一緒に食べる楽しさを知る |
3歳以上 |
「食と健康」 ①多くの料理を味わう ②自分の体にあう食をみつける ③健康な食の習慣・態度を知る |
「食と人間関係」 ①自分で食事ができる ②色んな人と食事を楽しむ ③必要な習慣・態度を知る |
|
「食と文化」 ①いろいろな料理にふれあう ②地域の食文化を体験・関心を持つ ③食習慣、マナーを知る |
|
「いのちの育ちと食」 ①自然に感謝を持って食べる ②いのちを大切にする心を持つ ③食材に対する感覚を豊かにする。 |
|
「料理と食」 ①調理を楽しむ ②一連の準備の中で、味・見た目を考える ③環境を考え良い雰囲気で食べる |
学校給食実施基準 平成30年改正の要旨
参考値から基準値に(50%) |
|
エネルギー |
8~14歳で増加 |
全体エネルギーの13~20%(年齢別を廃止) |
|
脂質 |
下限引き下げ20~30%(改正前は25~) |
学校給食実施状況(平成28年5月)
|
|
|
実施数 |
百分比 |
小学校 |
学校数 |
19,675 |
19,510 |
99.2 |
生徒数 |
6,386,206 |
6,333,037 |
99.2 |
|
中学校 |
学校数 |
10,108 |
9,000 |
89.0 |
生徒数 |
3,357,538 |
2,824,189 |
84.1 |
給食における食中毒予防
食中毒予防3原則 |
つけない・ふやさない・やっつける |
加熱温度と時間 |
中心部を75℃以上で1分以上。大規模調理の場合、これを記録する。 |
調理済食品の保存管理温度 |
10度以下または65℃以上とする。 |
調理後の保管時間 |
2時間以内に食べる。 食中毒発生時の原因究明のため、2週間冷凍保存する。 |
乳児栄養
母乳と人工乳
母乳
母乳育児割合 |
54.7%(生後3か月・乳幼児栄養調査による) |
母乳による感染症 |
|
母乳に関わるホルモン |
|
母乳の栄養特徴 |
ビタミンKが不足している。90%弱が水分。 |
初乳の特徴 |
|
成熟乳の特徴 |
乳糖(ガラクトーゼ)が豊富に含まれる。 |
母乳と乳児用ミルク(水に溶かす前13%)の成分比較 |
育児用ミルクは栄養素強化が図られている(文科省食品成DBより) |
育児用ミルク
調乳温度 |
70℃以上のお湯を使う。すぐに使用する。 |
調乳後の保存 |
5℃以下の冷蔵庫で、24時間まで。 |
再加温 |
再加温後、2時間以上経過した場合は廃棄する。 電子レンジはホットスポット(一部に熱い部分)ができるため、使用しない。 |
乳児に体に合わせたさまざまなミルク
ペプチドミルク |
アレルゲンの牛乳たんぱくを細かくして(ペプチドにして)、アレルギー発症確率を減らしたミルク。 |
精製アミノ酸ミルク |
アレルゲンの牛乳たんぱくを除去して栄養バランスを整えたもの。深刻な乳アレルギーで利用。 |
無乳糖ミルク |
乳糖不耐症または乳アレルギーなどのために、乳糖の摂取制限がある乳児のために利用。 |
特殊ミルク |
離乳食
離乳食の開始 |
最初に(すりつぶした)食品を口にして飲み込んだ時に、開始とする。 |
離乳食の完了 |
大半の栄養を、哺乳以外で摂取できる状態になれば、完了とする。 |
嗜好飲料やお菓子 |
なるべく離乳完了後に与えたほうがよい |
離乳食のすすめ方の目安
月数 |
5-6(1カ月間) |
7-8 |
9-11 |
12-18 |
やわらかさ |
そのままのみこめる |
舌でつぶせる |
歯茎でつぶせる |
歯茎でかめる |
回数 |
1 |
2 |
3 |
|
注意点 |
哺乳反射が減少するころに開始 |
|
9ヶ月頃から不足する鉄分を、レバーやフォローアップミルクなどでおぎなう。 |
乳幼児(0~6歳)の食物アレルギー発生率
疑わしい反応の発生率 |
14.8%で発生。 そのうち医療機関を受診したのは、87.8%。 |
食事摂取基準
- おぼえたいポイント
- 食事摂取基準の項目
- エネルギー
- たんぱく質の食事摂取基準
- 食物繊維・脂質の食事摂取基準
- 主要な多量ミネラルの食事摂取基準
- 主要な微量ミネラルの食事摂取基準
- 主要ビタミンの食事摂取基準
- 妊婦の栄養付加(推奨量)
(2021/4/7)
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」のデータに変更しました。
ナトリウム(塩分)や鉄が減っていたり、食物繊維やビタミンCが微増していたり、男女差がなくなっていたりと、2015年度版から細かい変更があったようです。
おぼえたいポイント
摂取量のピークは、中学から高校あたり。 |
推定エネルギー必要量は必ず男子が多い。学童期以降、活動量により3区分に分かれる。 |
たんぱく質は小学低学年と中学以降は男子が多い。 |
基礎代謝基準値は、加齢により減少する。 |
カルシウムは男子が多いが、小学校低中学年の頃は女子が多い(参照体位もこの時期、女子のほうが大きい) |
ナトリウムは女子のほうが多いが、中学で男子に逆転。 |
鉄は離乳期から推奨量が決まっている(目安量ではない)。また幼児期から耐容上限がある。 |
鉄は、女子には小学校高学年より月経区分があり、月経有のほうが出血があるため、分量は必ず多い。 |
ビタミンCは男女とも変わらない。 |
たんぱく質・ビタミンAは妊娠初期にはとらない。特にビタミンAの過剰摂取は奇形の原因になる。 |
食事摂取基準の項目
推奨量 |
ほとんどの人が充足する量 |
目安量 |
科学的に推奨量を導き出せないため、十分と思われる目安の量。 |
推定平均必要量 |
半数の人が充足する量 |
目標量 |
生活習慣病の予防のために、当面の目標とすべき量 |
エネルギー
期間 |
推定エネルギー必要量(kcal/日) |
|||||
男 (15-17歳がピーク) |
女 (12-14歳がピーク) |
|||||
Ⅰ |
Ⅱ |
Ⅲ |
Ⅰ |
Ⅱ |
Ⅲ |
|
0-5月 |
|
550 |
|
|
500 |
|
6-8月 |
|
650 |
|
|
600 |
|
9-11月 |
|
700 |
|
|
650 |
|
1-2歳 |
|
950 |
|
|
900 |
|
3-5歳 |
|
1300 |
|
|
1250 |
|
6-7歳 |
1350 |
1550 |
1750 |
1250 |
1450 |
1650 |
8-9歳 |
1600 |
1850 |
2100 |
1500 |
1700 |
1900 |
10-11歳 |
1950 |
2250 |
2500 |
1850 |
2100 |
2350 |
12-14歳 |
2300 |
2600 |
2900 |
2150 |
2400 |
2700 |
15-17歳 |
2500 |
2800 |
3150 |
2050 |
2300 |
2550 |
期間 |
基礎代謝基準値(kcal/kg/日) |
|
男 |
女 |
|
1-2歳 |
61.0 |
59.7 |
3-5歳 |
54.8 |
52.2 |
6-7歳 |
44.3 |
41.9 |
8-9歳 |
40.8 |
38.3 |
10-11歳 |
37.4 |
34.8 |
12-14歳 |
31.0 |
29.6 |
15-17歳 |
27.0 |
25.3 |
たんぱく質の食事摂取基準
期間 |
たんぱく質(g/日)の推奨量 |
|
男 |
女 |
|
0-5月 |
10 |
|
6-8月 |
15 |
|
9-11月 |
25 |
|
1-2歳 |
20 |
|
3-5歳 |
25 |
|
6-7歳 |
30 |
|
8-9歳 |
40 |
|
10-11歳 |
50 |
|
12-14歳 |
60 |
55 |
15-17歳 |
65 |
55 |
食物繊維・脂質の食事摂取基準
期間 |
食物繊維(g/日) |
脂質(%エネルギー) |
||
男 |
女 |
男 |
女 |
|
0-5月 |
|
|
50 |
|
6-11月 |
|
|
40 |
|
1-2歳 |
|
|
20 ~ 30 |
|
3-5歳 |
8~ |
|||
6-7歳 |
10~ |
|||
8-9歳 |
11~ |
|||
10-11歳 |
13~ |
|||
12-14歳 |
17~ |
|||
15-17歳 |
19~ |
18~ |
主要な多量ミネラルの食事摂取基準
期間 |
カルシウム(mg/日) |
ナトリウム(mg/日) |
||
男 |
女 |
男 |
女 |
|
0-5月 |
200 |
0.3 (目安量) |
||
6-11月 |
250 |
1.5(目安量) |
||
1-2歳 |
450 |
400 |
3.0未満 |
3.0未満 |
3-5歳 |
600 |
550 |
3.5未満 |
3.5未満 |
6-7歳 |
600 |
550 |
4.5未満 |
4.5未満 |
8-9歳 |
650 |
750 |
5.0未満 |
5.0未満 |
10-11歳 |
700 |
750 |
6.0未満 |
6.0未満 |
12-14歳 |
1000 |
800 |
7.0未満 |
6.5未満 |
15-17歳 |
800 |
650 |
7.5未満 |
6.5未満 |
主要な微量ミネラルの食事摂取基準
期間 |
鉄(mg/日) |
|||
男 |
女 |
耐容上限 |
||
月経無 |
月経有 |
|||
0-5月 |
0.5 |
|
||
6-11月 |
5.0 |
4.5 |
||
1-2歳 |
4.5 |
20 |
||
3-5歳 |
5.5 |
25 |
||
6-7歳 |
5.5 |
30 |
||
8-9歳 |
7.0 |
7.5 |
35 |
|
10-11歳 |
8.5 |
8.5 |
12.0 |
35 |
12-14歳 |
10.0 |
8.5 |
12.0 |
40 |
15-17歳 |
10.0 |
7.0 |
10.5 |
40 |
主要ビタミンの食事摂取基準
期間 |
ビタミンA(mg/日) |
ビタミンB1(mg/日) |
ビタミンC(mg/日) |
|||
男 |
女 |
男 |
女 |
男 |
女 |
|
0-5月 |
300(目安量) |
0.1(目安量) |
|
|
||
6-11月 |
400(目安量) |
0.2(目安量) |
|
|
||
1-2歳 |
400 |
350 |
0.5 |
40 |
||
3-5歳 |
450 |
500 |
0.7 |
50 |
||
6-7歳 |
400 |
400 |
0.8 |
60 |
||
8-9歳 |
500 |
500 |
1.0 |
0.9 |
70 |
|
10-11歳 |
600 |
600 |
1.2 |
1.1 |
85 |
|
12-14歳 |
800 |
700 |
1.4 |
1.3 |
100 |
|
15-17歳 |
900 |
650 |
1.5 |
1.2 |
100 |
妊婦の栄養付加(推奨量)
栄養素 |
初期 |
中期 |
後期 |
|
なし |
+5 |
+25 |
||
糖質・脂質・食物繊維 |
なし |
なし |
なし |
|
ビタミン |
A |
なし |
なし |
+80 |
+240 |
||||
なし |
||||
他 |
+α |
|||
ミネラル |
ナトリウム |
なし |
||
カルシウム |
なし |
|||
他 |
+α |
栄養のまとめ【代謝のしくみ】
おぼえたいポイント
出生直後の乳児はアミラーゼの活性が低いため、でんぷんが消化できるようになってから離乳食を始める。 |
代謝の流れ
|
糖質 |
脂質 |
|
口 |
分解する(多糖類→二糖類) |
分解しない |
分解しない |
胃 |
分解しない |
分解される |
分解しない |
十二指腸 |
分解する(多糖類→二糖類) |
分解する。
|
分解する。 |
分解酵素トリプシン等の働きにより、ペプチドの形に分解される。 |
中性脂肪は胆汁により乳化される。 消化酵素リパーゼ等の働きで分解される。 |
||
小腸 |
分解する(二糖類→単糖類) ※膜消化という |
分解・吸収する ※膜消化という |
分解・吸収する |
マルターゼにより、麦芽糖(マルトース)に。 スクラーゼにより、ショ糖(スクロース)に。 |
|||
その後 |
エネルギー源に。
|
筋肉で、再びタンパク質に合成される。
|
リポたんぱく質になり、リンパ管に入る。
|
貯蔵・・・グリコーゲンとして肝臓や筋肉へ。 |
貯蔵・・・肝臓へ。 |
貯蔵:中性脂肪として。 |
栄養のまとめ【栄養素②ビタミン・ミネラル】
おぼえたいポイント
ミネラル:無機質。体内に5%存在。外から摂取する必要がある。 |
脂溶性ビタミン
肝臓に蓄積されるので過剰摂取に注意すること。 |
|||
ビタミンA |
機能:成長・発育・視覚 |
欠乏症:角膜乾燥・夜盲症 |
幼児~高校生まで耐容上限:あり。 妊婦は過剰摂取に注意。胎児奇形の原因。 |
ビタミンD |
機能:リン・カルシウムの吸収 |
欠乏症:くる病(骨変形) |
幼児~高校生まで耐容上限:あり。 |
ビタミンE |
機能:酸化の防止 |
欠乏症:神経機能低下 |
幼児~高校生まで耐容上限:あり。 |
ビタミンK |
機能:血液の凝固 |
欠乏症:血が固まらない |
幼児~高校生まで耐容上限:なし。 |
水溶性ビタミン
尿で排出される。 |
|||
ビタミンB1 |
機能:糖質の代謝 |
欠乏症:脚気・神経障害 |
幼児~高校まで耐容上限:なし。 |
ビタミンB2 |
機能:脂質の代謝 |
欠乏症:口角・口唇炎 |
幼児~高校まで耐容上限:なし。 |
ビタミンB6 |
|
幼児~高校まで耐容上限:あり。 |
|
ビタミンB12 |
|
|
幼児~高校まで耐容上限:なし。 |
|
|
幼児~高校まで耐容上限:なし。 |
|
ビオチン |
|
|
幼児~高校まで耐容上限:なし。 |
ビタミンC |
機能:免疫の強化。カルシウムや鉄の吸収 |
欠乏症:壊血病 |
幼児~高校まで耐容上限:なし。 |
|
欠乏症:皮膚炎・ペラグラ |
幼児~高校まで耐容上限:あり。 |
|
機能:胎児の神経管閉鎖障害防止 |
欠乏症:貧血・口内炎 |
幼児~高校まで耐容上限:あり。 妊婦(胎児)に重要な要素。 |
多量ミネラル
体内に比較的多く存在するミネラル。 |
|||
ナトリウム |
機能:浸透圧調節 |
欠乏症:食欲減退 |
過剰摂取は高血圧リスクがある |
機能:浸透圧維持 |
欠乏症:疲労感 |
|
|
機能:骨形成、神経機能維持 |
欠乏症:骨の形成異常 |
|
|
カルシウム |
機能:骨形成 |
欠乏症:骨・歯の発育不良 |
|
リン |
機能:骨形成、体液ph調整 |
欠乏症:骨折 |
|
微量ミネラル(主なもの)
体内の量が少ないミネラル。 |
|||
鉄 |
血中の酸素運搬を行うヘモグロビンの成分 酵素の構成成分。 |
欠乏症:貧血 |
幼児~高校まで耐容上限:あり。 酸素運搬はヘモグロビン、筋細胞で酸素を蓄積するのはミオグロビン。 |
欠乏症:味覚障害 |
幼児~高校まで耐容上限:なし。 |
||
甲状腺ホルモン分泌 |
欠乏症:甲状腺機能障害 |
幼児~高校まで耐容上限:あり。 |
|
セレン |
酵素の構成成分。抗酸化作用 |
|
幼児~高校まで耐容上限:あり。 |
栄養のまとめ【栄養素①糖質・脂質・たんぱく質】
おぼえたいポイント
糖質
糖質 |
1g:4kcal。全エネルギーの50~65%。 |
|||
炭水化物は、糖質と食物繊維からなる。 |
||||
単糖類 |
和名でブドウ糖。血糖として0.1%存在する。 |
|||
フルクトース |
和名で果糖。甘味。 |
|||
乳汁中に存在し、乳幼児の大脳の発育に重要な役割。 |
||||
二糖類 |
マルトース |
消化酵素はマルターゼ。 |
||
和名でショ糖。ブドウ糖+果糖。いわゆる砂糖のこと。 消化酵素はスクラーゼ。 |
||||
単糖類が複数。消化されにくい。 ビフィズス菌の増加に寄与・腸内環境を正常化する。 |
||||
多糖類 |
でんぷん |
消化酵素はアミラーゼ。 |
||
ブドウ糖の直鎖結合(粘り気少) |
||||
アミロペクチン |
ブドウ糖の枝状結合(粘り気多) |
|||
水溶性で難消化性。 |
||||
グリコーゲン |
体の肝臓や筋肉に貯蔵される。 |
脂質
脂質 |
1g:9kcal。全エネルギーの20~30%。 |
||
C/H/Oの元素からできている。細胞膜の構成成分となる。不溶性。 |
|||
体に貯蔵されたエネルギー源。 |
|||
リン脂質 |
細胞膜の構成成分。脂質の運搬。 |
||
糖脂質 |
細胞膜の構成成分。脳や神経組織に分布。 |
||
脂肪として蓄積・エネルギー供給にはたらく。 |
|||
一価不飽和脂肪酸 |
炭素の二重結合が1つ。常温では液体。 |
||
主なもの:オレイン酸。 |
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多価不飽和脂肪酸 |
炭素の二重結合が複数。常温では液体。 |
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炭素の二重結合がない。常温では固体。 |
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主なもの:パルミチン酸やステアリン酸。バター、ラード、ヘットなどの動物性油脂。 |
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肝臓の脂質から生成、エネルギー供給にはたらく。 |
たんぱく質
1g:4kcal。全エネルギーの13~20%。 |
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C/H/O/Nの元素からできている。細胞の基本成分。 |
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骨格を作り出す。糖質・脂質が足りないときに代わりのエネルギー源ともなる。 |
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20種類。そのうち体内で合成ができない必須アミノ酸は9種類。 |
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アミノ酸価 |