発達・発育のまとめ【乳幼児の身体発達】
おぼえたいポイント
身体の基礎状態
体重と身長 |
誕生時の平均的な体重は約2.9-3.0kg、身長は49cm。 |
1年で体重は7-11kg(3倍)、身長は75cm前後(1.5倍)となる。 |
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脳の成長 |
脳の重さは400g(大人は1300g前後)で、4-5歳には大人の90%まで達する。 |
重くなるのは、細胞間の神経ネットワークの増加によってであり、細胞の数は増えない。 |
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頭の大きさ |
頭の大きさは、新生児は4頭身、2~4歳は5頭身、成人は7~8頭身。 このことから、乳幼児期は頭が重いために不安定で転びやすい。 |
水分量 |
体の水分量は、大人よりも多い。 |
栄養不足の影響 |
栄養不足の影響順は、体重→身長→頭囲の順番にあらわれる。 |
もし頭囲のみが大きい場合は、小児水頭症・脳腫瘍・自閉症の可能性もある。 |
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免疫力 |
乳幼児は免疫が低いため、健康管理に注意しなければならない。 |
脈拍数 |
幼児3歳の体では、安静時で毎分80~100回。(大人より多い) |
呼吸数 |
安静時で、乳児は毎分35回、幼児は毎分20~30回。(大人より多い) |
体温 |
乳幼児は高め。37.5℃以上で発熱判断する。 |
歯の発達
乳歯の形成 |
乳歯の形成は妊娠初期に始まっている。 |
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歯の数 |
乳歯は全部で20本、永久歯になると全部で32本ある。 |
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2歳半~3歳で完成。そろうと、大人と同様な咀嚼が可能となる。 |
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歯の生え方 |
生え始める順番や時期は個人差が大きい。 |
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位置 |
乳中切歯 |
乳側切歯 |
乳犬歯 |
第一乳臼歯 |
第二乳臼歯 |
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上の歯 |
8ヶ月~ |
11カ月~ |
1歳6ヶ月~ |
1歳~ |
2歳3ヶ月~ |
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下の歯 |
6ヶ月~ |
1歳~ |
1歳9ヶ月~ |
11ヶ月~ |
2歳~ |
発達順
発達順の目安 |
発達の順番と時期の目安は、平均的に以下となる。 ただし個人差が大きく、順番も前後することがある。 |
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首すわり |
3~5か月 |
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寝返り |
5~6か月 |
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おすわり |
7~9か月 |
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ずりばい |
8~9か月 |
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つかまり立ち |
8~10か月 |
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一人歩き |
12~16か月 |
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協応動作 |
5ヶ月頃から、視覚と運動が連動できるようになること。見たものを取るなど。 |
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発達の方向 |
頭部から足部へ、中心から抹消へ、粗大運動から微細運動へ発達する。 |
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呼吸の発達 |
新生児は鼻呼吸、離乳食がすすむと、10ヶ月頃から口呼吸になる。 |
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運動の発達 |
両足跳びは2歳ごろから、片足跳びは4歳ごろからできるようになる。 |
原始反射
自動歩行 |
2ヶ月まで。 新生児の足底をつけると、足を曲げ伸ばしする反射。 |
モロー反射 |
3、4ヶ月まで。 驚いたり、バランスを崩すと手を伸ばしてしがみつく反射。 |
探索反射 |
哺乳反射ともいう。4ヶ月ごろから徐々に消失。 口への刺激方向へ頭を向ける反射。 |
吸啜反射 |
6ヶ月まで。 口の中に物を入れると吸い付く反射。 |
非対称性緊張性顎反射 |
1~4ヶ月まで。 乳児を仰向けにして頭を傾けると、傾けた側の足が伸び、逆側の足が曲がる反射。 うつ伏せ時に窒息にならないための動きといわれる。 |
把握反射 |
手は、6ヶ月まで。足裏は8ヶ月まで。 |
バビンスキー反射 |
2歳まで。足の指をそらせる。 |